慢性副鼻腔炎とは
急性副鼻腔炎が長引き、あるいは繰り返し頻繁にかかったため、慢性的な副鼻腔炎になってしまったのが慢性副鼻腔炎です。
かつては「蓄膿症」の名称で広く知られた病気です。
症状
急性副鼻腔炎と似た症状が出ますが、さらに重症化しており、強い鼻閉症状(鼻づまり)、後鼻漏(鼻汁がのどに垂れること)が現れます。
また、鼻汁は黄色っぽい色をしており、非常に粘り気があります。
悪化すると鼻茸(鼻ポリープ)と呼ばれるポリープができます。
これは、炎症により腫れた鼻の粘膜が変化したものです。
鼻茸ができると、鼻づまり・においや味を感じにくくなるといった症状が出てきます。
原因
炎症が繰り返し起こる事で、線毛という体外由来の異物を排除する器官の機能が低下し、分泌物の排出が正常になされない事が原因です。
多くの患者様は、風邪から急性副鼻腔炎になり、治りきらず慢性副鼻腔炎に移行する、というパターンです。
また鼻中隔弯曲症の方は、風邪をひかなくても急性副鼻腔炎になりやすい為、慢性副鼻腔炎にもなりやすいです。
治療方法
慢性副鼻腔炎はまず、原因となっているものを突き止めなくてはなりません。
慢性副鼻腔炎は細菌が原因であることが大半ですので、その細菌が何かを特定する必要があります。
特定後、細菌に合わせた抗菌薬を服用していただき、同時に去痰薬(痰切り)や薬剤の吸入などで治していきます。
他にも、ネブライザーによる治療やステロイド点鼻薬、鼻汁の吸引などを行います。
しかし、それでも改善が見られない場合や症状が重症の場合、手術を行います。
内視鏡で鼻の中を見つつ、腫れた異常な粘膜や鼻茸の切除や鼻中隔や下甲介骨の矯正を行い、副鼻腔内の気道確保をいたします。
◆当院では
当院では、手術の際、専門医のいる病院へ紹介させていただいております。
当院所在の生野区の隣の区である天王寺区の
大阪赤十字病院や
大阪警察病院、阿倍野区の
大阪市立大学医学部附属病院に、状況に応じて紹介させていただきます。