耳管開放症

耳管開放症とは
耳と鼻をつなぐ「耳管」という器官が常に開いた状態になる病気です。
耳管は鼻から耳に入る空気の量を調整する機能があり、物を飲み込んだ時やあくびをした時、鼻をかむなどすると耳管が開放されて、内耳内の圧力をコントロールしています。
症状
耳管が開いたままになると、耳が詰まった感じがする・自分の声や呼吸音が大きく聞こえる・めまい・耳鳴りなどがあります。
その中でも耳管開放症の特徴的な症状は、自分の声や呼吸音が大きく聞こえるという症状です。
これを「自声強調」「自己呼吸音聴取」といいます。自分の声が聞こえる「自声強調」は、耳管開放症の患者さんの多くが訴える症状であり、耳管開放症以外ではあまり見られない症状ですので、疾患特定の要となります。

また、耳管開放症の患者さんの中には自覚症状なく過ごされている方もおられます。
原因
原因が不明なことが多いです。
ストレスや過度なダイエット、消化器官の手術などで急激な体重減少がきっかけではないかと言われています。

チンパノメトリーという医療機器は、外耳道に人工的な圧力を与え、鼓膜の動きを測定する機械です。この機械を用いると、唾などを飲み込む時に耳管が開いている時間が長く観測できるため、耳管開放症と診断できます。
→チンパノメトリー
治療方法
基本的な治療法には、漢方薬の内服や点鼻薬と鼻から薬剤を霧状にして吸入するネブライザー治療があります。
無理なダイエットしない、ストレスのかかりにくい生活を心がけるなど、日常生活面でも改善が必要な場合があります。

ただし、重症の時には、手術が選択されることがあります。その際は、耳鼻科医にご相談ください。

☆橋本クリニックみみはなのどでは
耳管開放症で特別な処置が必要な場合、専門医のいる病院へ紹介させていただいております。
当院所在の生野区の隣の区である天王寺区の大阪赤十字病院大阪警察病院、阿倍野区の大阪市立大学医学部附属病院に、状況に応じて紹介させていただきます。
気を付けること
耳管が常に開いているので、鼻はすすらないようにしてください。滲出性中耳炎や真珠性中耳炎になる可能性があります。
→滲出性中耳炎

自分の声がやけに大きく聞こえると感じたら、お近くの耳鼻科医にご相談ください。
また、生野区周辺にお住まいの方は大阪メトロ千日前線北巽駅近くにある耳鼻咽喉科、橋本クリニックみみはなのどまでご来院ください。