症状
風邪の症状の多くは、上気道(もしくは上咽頭)に出現します。
その部位ごとに、症状も変化します。
上気道は、のど・鼻・気管支といった空気の通り道の総称です。
風邪の症状一覧
器官 |
症状 |
のど |
のどの痛み、痰、くしゃみ、声枯れ |
鼻 |
鼻汁、鼻づまり |
気管支 |
せき、気管支炎 |
上記の症状以外でも、
といった症状が出ることがあります。
しかし、今まで挙げてきた症状は風邪以外の他のウイルス性感染症でも見られる症状です。
風邪は基本的に自然治癒ができるのに対し、症状が長引く場合は他の病気か風邪から別の病気になった可能性が考えられます。
治りが遅い場合は必ず医師に診てもらうようにしましょう。
原因
原因はウイルスですが、風邪の症状を引き起こすウイルスは多数存在しています。
◆風邪の症状を引き起こすウイルス
- ライノウイルス
- コロナウイルス
- RSウイルス
- アデノウイルス
- エコーウイルス
- パラインフルエンザウイルス
このうちかかる頻度が高いのは、ライノウイルスで約50%、コロナウイルスで約20%です。
ライノウイルスは春と秋に、アデノウイルスは夏に、コロナウイルスは冬に流行する事が多く、理論上1年中風邪にかかる可能性があります。
風邪は飛沫感染や接触感染により、上記のウイルスたちが体内に入り、増殖することで発症します。
そのため、学校や職場など、多くの人が密集して過ごす場所で感染が拡大しやすい傾向にあります。
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◆飛沫感染・接触感染
飛沫感染とは、唾やくしゃみ、咳などに含まれたウイルスを吸い込み、体内に取り入れてしまう感染の仕方です。
ウイルスはくしゃみや咳にも含まれているのですが、人間の目には見えないため、空気とともに吸い込んでしまうのです。
接触感染とは、感染者の皮膚や触れた物などについたウイルスを別の人が触れることにより、間接的に感染してしまう経路です。
風邪の感染経路はこの2つが大半を占めており、予防する際も、いかにこの2つの経路を遮断するかが肝心です。
治療方法
重大な病気ではないため、基本的な治療法は「自然回復」です。
水分を十分に取り、安静にして、体力回復を心がけてください。
食事が摂れるようであれば、消化しやすく栄養のあるものを摂ってください。
うどんやおかゆ、スープなどがおすすめです。
また、風邪には特効薬がないため、病院で処方する際も対症療法が中心になります。
高熱がでている場合は解熱剤を、痰がよくでる場合は去痰薬(痰切り)を処方します。
後は、同じく家で安静にしていただきます。
ただし、喘息など肺に病気を抱えている患者様は、風邪とともに呼吸器官の状態が悪化し、酸素の吸入や吸入薬などが必要の場合があります。
それらの病気を抱える患者様は、十分に気をつけてください。